RSIとMACDはテクニカル分析で最も活用される指標の2つで、相場の勢いとトレンドを分析するために用いられます。
目次
RSI(相対力指数)の基本
買われすぎ・売られすぎを判断するオシレーター系指標です。
主な特徴
- 数値範囲:0〜100%(70%以上で買われすぎ、30%以下で売られすぎ)
- 計算式:直近14日間の上昇幅平均 ÷(上昇幅平均+下落幅平均)×100
- 活用例
日本時間15:00のEUR/USD価格:1.0850
RSI:75% → 買われすぎ状態と判断
具体的な使い方
- 逆張りシグナル
RSIが30%割れで買い、70%超えで売る(レンジ相場向け) - トレンド判定
50%以上で上昇トレンド、50%以下で下降トレンド - ダイバージェンス
価格が新高値でもRSIが低下→天井警戒
MACD(移動平均収束拡散)の基本
トレンドの方向と転換点を捕捉するトレンド系指標です。
3つの構成要素
要素 | 計算方法 | 役割 |
---|---|---|
MACDライン | 12日EMA – 26日EMA | 短期トレンドの勢い |
シグナルライン | MACDの9日SMA | 売買タイミング |
ヒストグラム | MACD – シグナル | トレンド強度 |
具体的な使い方
- ゴールデンクロス
MACDがシグナルを上抜け→買いシグナル(例:日経平均が25,000円で発生) - デッドクロス
MACDがシグナルを下抜け→売りシグナル - ダイバージェンス
価格とMACDが逆行→トレンド転換の兆候
RSI vs MACD 比較表
項目 | RSI | MACD |
---|---|---|
分析対象 | モメンタム | トレンド |
適正相場 | レンジ相場 | トレンド相場 |
主要シグナル | 過熱感 | クロス現象 |
反応速度 | 速い | やや遅い |
失敗例 | 強いトレンドで機能しない | レンジ相場でダマシ多発[2][4][11] |
組み合わせ活用のコツ
- トレンド判定:MACDで方向性を確認
- エントリータイミング:RSIで過熱感をチェック
- 具体例
USD/JPYが上昇トレンド中にMACDがゴールデンクロス
→ RSIが70%超えたら利確検討
注意点:単体使用より「MACDでトレンド判定+RSIで逆張り」が有効。強いトレンド時はRSIの過熱域を無視し、MACDのヒストグラム拡大を追う方が安全です。